何が起きたか
2022年2月5日土曜日、ヒュンダイ・パキスタンの公式TwitterとFacebookのアカウントが「カシミールとの連帯」を宣言するメッセージを投稿した。「カシミールの兄弟たちの犠牲を忘れず、自由を求める彼らの闘いを支持しよう」という内容だった。投稿は、インドの消費者がヒュンダイ・モーター・インディア(国内第2位の自動車メーカー)から購入するのと同じブランド名で発信された。
インドでの反発は即座に起きた。ソーシャルメディアのユーザーは大規模なボイコットや予約キャンセルを呼びかけ、ヒュンダイ・インディアのアカウント、韓国本社のグローバルアカウント、そしてパキスタン側のアカウントをタグ付けし、BJPやVHPの政治家の認証済みアカウントも「Kashmir Hamara Hi Rahega」(カシミールは我々のものだ)といったスローガンを添えて呼びかけに加わった。
ヒュンダイ・パキスタンは投稿を削除し、ヒュンダイ・インディアの広報担当者は、こうした発信に対して「ゼロ・トレランス」の姿勢であると応じ、投稿は要請されていないものだと述べて非難した。影響は大きかった。ヒュンダイ・モーター・インディアは2021暦年に16.4%の市場シェアを持ち、同年の国内販売台数は19.2%増の505,033台、輸出は31.8%増の130,380台だった。報道で引用されたブランドアドバイザーは、この一件をグローバルブランドであることの巻き添え被害と呼び、ブランドによる政治的発言は利益より損害の方が大きいと警告した。
何を犠牲にしたか
インドでの大規模なボイコットと予約キャンセルの呼びかけ。投稿は削除され、ヒュンダイ・インディアは「ゼロ・トレランス」の公開否定声明を迫られた。
なぜ起きたか
一国の法人が、グループ全体が共有するブランド名のもとで、この地域で最も爆発的な領土紛争について投稿した。
この投稿はブランドにとって商業的な目的は一切なく、グループの評判を背負った純粋な政治的シグナル発信だった。
インドはこのブランドにとって最大の海外市場であり「第二の故郷」であるにもかかわらず、パキスタン法人の投稿はすべてのインドの消費者に即座に届いた。
政治的な内容に対するグローバルな審査の仕組みがなかったため、一国の法人の投稿が数時間でグループ全体の危機となった。
教訓
消費者にとってグローバルブランドに国の継ぎ目はない。ある市場の政治的投稿はすべての市場の投稿となるため、各国の法人には政治的内容に対するグローバルな審査が必要だ。
その後
投稿は削除され、ヒュンダイ・インディアは公開でそれを否定したが、ボイコットの呼びかけは週末を通じてインドのソーシャルメディアで広がり続けた。この一件は、ブランドに対するインドの感情的反発の連続に加わった。民族衣料ブランドのファブインディア、スキンケアブランドのフェム、シートタイヤは、いずれも2021年後半に宗教や祭りに触れた投稿で批判を浴び、ファブインディアとフェムはキャンペーンを撤回して謝罪し、宝飾品ブランドのタニシュクはそれ以前に、異なる信仰間の結婚式を描いた広告で同様の嵐に直面していた。
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出典
- Hyundai faces backlash in India over Pakistan arm's Kashmir posts The Economic Times · economictimes.indiatimes.com ·