何が起きたか
香川県を拠点とするスーパーマーケット運営会社の丸吉センターは、2015年に、購買・発注・販売・在庫をカバーする基幹システムの刷新を計画し始めた。自社運用のシステムが老朽化していたうえ、2017年4月の消費税増税への対応が必要だったためである。複数のベンダーから提案を募り、2016年5月にソフテックを選定し、同社の小売パッケージ「RetailFit」上での構築を選択した。当初の納期は2016年7月だった。
その後、スケジュールは動き続けた。2016年12月までには、2018年2月と8月の2段階で移行し、2018年9月にチェーン全体で本番稼働を開始する計画となっており、当時すでに2019年10月へ延期されていた消費税増税への余裕もまだ残していた。作業はあらゆるチェックポイントを過ぎても遅れ続け、新システムはついに完成しなかった。丸吉センターは、別のITベンダーに開発を発注せざるを得なくなった。
2025年1月22日、同社は契約違反を理由にソフテックを提訴し、支払済み代金の返還請求を含む2億2990万円の損害賠償を求めたと発表した。計画段階からプロジェクトを追ってきた日経xTECHによると、原因と責任に関する両社の主張は「真っ向から対立」している。
かかったコスト
支払済み代金の返還を含む損害賠償請求額2億2990万円に加え、代替ベンダーへの発注費用。
なぜ起きたか
プロジェクトの納期は繰り返し変更された。2016年7月の納品から、2018年の2段階移行、2018年9月の本番稼働へと変わり、それでもすべての期限を過ぎて遅れ続けた。
当初の対応の動機であった2017年4月の消費税増税は、システムが準備できる何年も前に過ぎ去り、推進力を失わせた。
老朽化した自社システムへの依存が10年続いたことで、小売業者は2つのベンダーへの支払いを強いられた。失敗した構築とその代替である。
責任は争われている。ソフテックが請求に異議を唱えているため、小売業者は失敗した投資に加えて訴訟費用にも直面する。
教訓
あらゆる期限を過ぎても遅れ続ける基幹システムの刷新は、累積する負債である。正式に失敗する頃には10年が失われ、対応の動機も失われている。
その後
訴訟は2億2990万円の損害賠償と支払済み代金の返還を求めて提起され、2025年1月の発表時点で結果は未解決である。ソフテックの主張や反訴の有無は公に詳細にされていなかった。提訴の報道は、何が悪かったかについての当事者の見解が「大きく異なり、真っ向から対立している」と述べており、迅速な和解ではなく長期化する紛争を示唆している。
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出典
- 新基幹システムの開発が頓挫、ITベンダーに2億円超の賠償請求 責任巡って激しい応酬 Nikkei xTECH · xtech.nikkei.com ·