少なくとも2024年半ばから、長谷川産業のオンラインショップ「スイデコ」は、回転式オフィスチェア「ミッテ2」を含む家具商品53点について、販売価格を上回る「通常価格」を表示していた。例えば同チェアは「通常価格25,190円(消費税10%)/販売価格18,590円(消費税10%)」と表示され、その差額が実際の割引であるかのように見せていた。

この「通常価格」には根拠がなかった。商品は最近の相当期間にその価格で販売されたことがなく、広告上の割引は虚偽であった。表示は少なくとも2024年5月18日から2024年8月1日まで行われていた。

2025年2月28日、公正取引委員会(北海道事務所)は消費者庁とともに、景品表示法第7条第1項に基づく措置命令を発出した。同法第5条第2項(取引条件を実際よりも著しく有利であると消費者に誤認させる表示)に違反するものであった。

命令は長谷川産業に対し、自社の表示が同法に違反したことを公表すること、当該行為を中止すること、および役員・従業員に周知された再発防止策を講じることを求めた。

割引が虚偽であったため、公正取引委員会は中止を命じた。通常価格は、決して存在しなかったお買い得感を支える根拠となっていた。

販売実績のない「通常価格」が、通常の価格を捏造されたお買い得品に変えた

この手口を53点の商品に繰り返すことで、店舗全体が常に割引中であるかのように見せかけた

割引が訴求の中心であったため、誤解を招く価格表示がすべての販売を支えていた

「通常価格」とは、その商品が通常いくらで販売されるかについての主張である。その価格で一度も販売されたことがなければ、それが根拠とする割引は捏造されたものであり、日本では措置命令の対象となる。

措置命令は、小売業者に対し、価格表示が同法に違反したことを消費者に通知すること、および再発防止策を講じることを求めた。本件は典型的な有利誤認の執行事例であるが、虚偽の広がり——53点すべてが一度も請求されたことのない通常価格を表示していたこと——が注目される。

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出典

  1. FTC / CAA: corrective order against Hasegawa Sangyo (28 Feb 2025) jftc.go.jp