何が起きたか
関西電力は、副町長の森山栄治氏が数十年にわたり非公式の門番役を務めていた町で高浜原子力発電所を運営していた。同氏は原子炉への反対意見を封じ込め、問題の隠蔽を手助けした。1987年に同氏が公職を退いた後も、同社は競争入札を経ないものを多く含む建設工事を、同氏に近い企業に誘導し続けた。その見返りとして、森山氏および同氏と関係のある企業は、関西電力の関係者に現金、金貨、スーツ仕立て用クーポンを渡した。第三者委員会は後に、受領者を75人、30年以上にわたる総額約3億6000万円と数えた。
2018年の国税当局による税務調査で、資金の流れの一部が明らかになった。同社は約1億6000万円相当の貴重品をひそかに返却し、元検察官が率いる内部調査を実施したが、森山氏への聞き取りは一度も行われず、取締役会への報告も一切なかった。2019年9月26日、共同通信がこの話を報じ、経済産業大臣は「全くもって言語道断だ」と述べた。
その後、関西電力は元検事総長を委員長とする第三者委員会を設置した。2020年3月14日の報告書は、便宜供与の事実を確認するとともに、第二のスキームを明らかにした。退任後の「顧問料」として上級取締役らに支払われた約2億6000万円は、福島事故後に電気料金を値上げする条件として取締役らが受け入れた報酬カット分を、秘密裏に払い戻したものだった。同社の直近の歴代トップ3人はいずれも辞任した。
同社は元取締役5人(後に6人)を相手取り19億4000万円の損害賠償を求めて提訴した。大阪地検は2021年11月、証拠不十分として起訴を見送り、国税当局はこの報酬の払い戻しを隠蔽所得と認定し、重加算税を課した。株主らは独自に94億円の株主代表訴訟を提起した。
その代償
贈答品3億6000万円、トップ3人の辞任、企業側の19億4000万円の請求、株主側の94億円の訴訟、さらに隠蔽所得に対する追徴課税
なぜ起きたのか
地域独占企業が一人の人物の好意を不可欠なインフラとみなしたため、同氏への支払いは「礼儀」となった。誰もそれを決定として検証しなかった慣習である。
競争入札なしの契約は、この関係に、競争上の基準も、書面の記録も、取引相手の監視もない支払経路を与えた。
最初の内部調査は一方の当事者が一方の当事者のために行ったもので、森山氏への聞き取りもなく、取締役会への報告もなかったため、同社の正式なガバナンスの循環は閉じられることがなかった。
この関係を監視すべき立場にあった幹部たち自身がその受益者であった。75人が金品を受け取っており、それが4代の社長を経ても存続した理由である。
教訓
組織図の外にいる人物が事業に不可欠である場合、書面上の統制は機能しなくなる。取締役会は、会社が実際に誰に支払っているのかを、給与だけでなく契約についても監査すべきである。
その後
関西電力は取締役会を改革し、旧経営陣を提訴した。元幹部6人に対する民事裁判は2026年9月に審理を終え、判決は2027年3月3日に言い渡される予定である。株主の94億円の請求も同じ判決を待っている。検察は誰も起訴しなかった。森山氏は死去しており、委員会の最終集計では受領者は83人、総額約3億7000万円に上方修正された。
出典をたどる
出典
- 「原発の闇」を利用した関西電力首脳の罪と罰 原発コスト専門家が語る「調査報告書」の核心 Toyo Keizai Online · toyokeizai.net ·
- Prosecutors opt out of indicting ex-Kansai Electric officials The Asahi Shimbun (AJW) · asahi.com ·
- 関電金品問題、来春に判決 旧経営陣6人に賠償請求 Kyodo News via Livedoor News · news.livedoor.com ·
- 岩根前社長ら旧経営陣5人を提訴へ 関電が発表 19億3600万円賠償求め The Mainichi Newspapers · mainichi.jp ·