何が起きたか
2018年10月、Instacartは「チップを含めた」10ドルの下限を軸とする新しいショッパー報酬体系を導入した。Instacartの支払いと顧客のチップを合わせても10ドルに満たない場合、Instacartはその差額分だけを補填した。この計算は労働者がオンラインで共有した領収書によって明らかになった——あるショッパーは、顧客が10ドルのチップを置いていたため、1時間超の労働に対してInstacartから0.80ドルしか受け取らなかった(Instacartは後に10.80ドルを支払ったが、そのうち自社負担分はわずか0.80ドルだった)。別のショッパーは、2時間超の労働に対してマイレージ込みで7.26ドルを受け取った。
労働者たちはRedditやその他のフォーラムで組織化し、アドボカシー団体Working Washingtonはこれらの事例を公表し、集団訴訟は、Instacartが顧客のチップの100パーセントがショッパーに直接渡ると主張しながら、賃金の支払いに充てるために「故意かつ悪意をもってチップを流用した」と申し立てた。この訴訟は、そうした表示によって顧客がチップは賃金に上乗せされると信じるに至ったと主張した。
2019年2月6日、CEOのApoorva Mehtaはブログ投稿で謝罪した。「この保証の一部としてチップを含めたことは誤りだった」。チップはすべてのバッチにおいてInstacartの負担分から切り離され、最低バッチ報酬は3ドルから、フルサービス注文では7〜10ドル、配送のみでは5ドルに引き上げられ(地域により異なる)、Instacartはチップが最低額に算入されていたすべてのショッパーに遡って補償することを約束した——「それは一人のショッパーに起きたことであり、一度でも多すぎる」。
その代償
賃金とチップをめぐる集団訴訟、CEOによる公開謝罪、遡及支払い、そしてInstacartが負担するバッチあたり7〜10ドルの新たな下限。
なぜ起きたのか
チップを下限に算入することは、顧客の寛大さがInstacart自身の支払額を引き下げることを意味した——チップを渡す顧客なら誰も設計しなかったであろう仕組みである。
マーケティング上の約束(チップの100%がショッパーに渡る)は技術的には真実であったが、実質的には空虚であり、訴訟がそこを突いた。
0.80ドルのバッチを例外的なケースと呼ぶことは、労働者がより多くの領収書を提示し、それらをめぐって組織化した時点で失敗した。
10月に導入された報酬体系の変更には、小口バッチに対する目に見えるセーフティネットがなく、まさにその通りの反発を招いた。
教訓
顧客の善意を自社の義務の代わりにしてはならない。その仕掛けが発覚した時、金銭と信頼を利子付きで返済することになる。
その後
Instacartはチップを自社の負担分から切り離し、会社が支払う保証バッチ下限を7〜10ドル(フルサービス)および5ドル(配送のみ)に引き上げ、チップが旧来の10ドル最低額に算入されていたショッパーへの積極的な払い戻しを開始した。
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出典
- Instacart CEO apologizes for tipping debacle TechCrunch · techcrunch.com ·