住友ゴム工業はダンロップタイヤだけを製造しているわけではない。加古川工場では船舶用防舷材——接岸する船舶の衝撃を吸収する大型のゴム製緩衝材——も生産しており、これは世界の水上輸送インフラ基準であるPIANCガイドラインに基づいて試験されている。2021年7月30日、同社は加古川工場における防舷材の不適切な検査と、南アフリカのタイヤ子会社における品質管理の不備も併せて公表した。問題の発覚は子会社側からだった。2021年1月から3月にかけて子会社の社長らが社内で問題を提起し、6月から内部調査が行われた。

浮かび上がったのは、30年にわたる深い根を持つ試験不正だった。調査により、技術者が防舷材の圧縮試験をPIANCの方法とは異なる形で実施し、その後データを書き換えて、顧客との合意基準を満たさないゴム製品でも出荷できるようにしていたことが判明した。2018年頃からはさらに踏み込み、合格値を生み出す独自の試験方法に切り替えることで、データの書き換え自体を回避するようになった。2015年3月の記録された一事例では、削除された試験データセットが明るみに出た際、工場長は出荷可能な状態を保つ形で防舷材を再試験させた。これらのいずれも本社には報告されなかった。

結果は即座に現れた。ロイド・レジスターは2021年8月31日、加古川工場の防舷材および医療用精密ゴム部品のISO 9001認証を取り消し、同一の品質システムの下にある泉大津工場の医療部品についても認証を停止した。山本悟社長が委員長を務め、外部弁護士も参加した特別調査委員会は2021年11月に報告書をまとめ、防舷材の不適切な検査が30年以上にわたって続いていたこと、その背景に営業圧力と業績目標、部門の縦割り、本社と工場の距離があったことを指摘した。

同社は事後の安全検証により、出荷済みの防舷材やタイヤに欠陥は見つからなかったと述べた。ゴムは機能しており、書類が嘘をついていたのである。この区別によりリコールは免れたが、重要な判断は免れなかった。独立した認証機関が品質システムを認証していたが、そのシステムは一世代にわたり虚構だったのだ。

2021年8月31日、加古川の防舷材および医療用ゴム部品のISO 9001認証が取り消された。不正は30年以上にわたり、主力事業の信頼性を損なった。

営業圧力が試験室に勝った。合意基準を満たさない製品は、受注が証明書に依存していたため、合格するまで再試験、再解釈、再登録された。

書き換えが常態化した。2018年以降、工場は設計上合格結果を生み出す非PIANCの試験手順に切り替え、不正をプロセス自体に溶け込ませた。

上申経路がなかった。技術者は改ざんが日常的であることを知っていたが、30年以上にわたり本社には何も届かなかった。部門は閉鎖回路だった。

保証より目標が優先された。委員会は業績とコストの重視、および本社と工場の断絶を指摘した。書類上だけの品質管理が生じる典型的な条件である。

発覚は社内ではなく社外からだった。内部調査を迫ったのは南アフリカの子会社社長らだった。

工場が製品ではなく試験数値を編集することを覚えると、営業プロセスがそれに依存しているため、改ざんは経営陣の交代を超えて生き残る。認証はシステムを監査するのであり、歴史を監査するのではない。

加古川の防舷材および医療用ゴム部品のISO 9001認証は2021年8月31日に取り消され、泉大津の医療部品認証は停止された。特別調査委員会の2021年11月の報告書は、30年以上にわたる防舷材の不適切な検査を確認し、4つの根本原因を挙げた。南アフリカのタイヤ問題は日本人駐在員が主導したと判明した。住友ゴム工業は安全検証により市場に欠陥製品はないと述べ、品質保証機能と出荷判断権限の再構築を約束した。

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出典

  1. 住友ゴムで検査不正 港湾の防舷材や海外向けタイヤ The Asahi Shimbun · asahi.com ·
  2. 住友ゴム、加古川工場生産の防舷材等・ISO認証取消 NEXT MOBILITY · nextmobility.jp ·
  3. パナソニック522人が不適切に資格取得、住友ゴムは不正検査でISO認証取り消し[新聞ウォッチ] Response.jp · response.jp ·
  4. 防舷材不適切検査を30年続けた住友ゴム、南アのタイヤ生産不正は日本人駐在員が主導 MONOist (ITmedia) · monoist.itmedia.co.jp ·