何が起きたか
長年にわたり、レミー・コアントローはプレミアム・コニャック、とりわけ超ラグジュアリーなルイ13世に対する中国の需要の波に乗ってきた。同社のレミー・マルタン・ブランドはグループ売上の約4分の3を占め、香港を再輸出の玄関口とする中国は最も重要な成長エンジンとなっていた。戦略は単純だった。高級コニャックの一瓶が標準的なビジネスの賄賂やステータス・ギフトとなる中国の贈答文化に賭け、それに合わせて事業を築くことだった。
その戦略は2012年後半に崩壊した。習近平国家主席は、高級ギフトの贈答、贅沢な宴会、政府高官による高額な贈り物の受領を禁じる大規模な反腐敗運動を発表した。レミー・コアントローへの影響は即座かつ残酷だった。2014年1月、同社は中国の「道徳を促進する運動」が販売に引き続き打撃を与えると警告した。4月までに、同社は利益予想を2度目に下方修正し、通年の営業利益は35〜40%急落する見通しで、わずか数カ月前に予想していた20%減のほぼ2倍だった。
打撃は会社全体に連鎖した。レミー・マルタンの世界のオーガニック売上は9カ月間で18.3%減少し、第3四半期だけでは32%減となった。アジア太平洋のオーガニック売上は35%急落した。グループの純売上は13.5%減の10億3000万ユーロとなった。この上昇を主導したCEOは就任からわずか3カ月で退任し、株価を押し下げた。ムーディーズはレミー・コアントローの信用格付けをネガティブに引き下げた。コニャック業界全体では、世界の出荷は金額ベースで10.2%減少し、極東への輸出は約20%落ち込んだ。ペルノ・リカールとLVMHも打撃を受けたが、最も影響が大きかったのはレミー・コアントローだった。
何を犠牲にしたか
レミー・コアントローは中国の贈答文化に賭けたが、2012年の汚職防止禁止令は利益を40%削り、CEOを退任に追い込み、信用格下げを引き起こした。
なぜ起きたか
レミー・コアントローは、一つの市場(香港経由の中国)と一つの用途(贈答)に成長を築いていた。北京が高級ギフトを禁じたとき、同社には他に稼働する成長エンジンがなかった。
同社には政府の行動に対するヘッジがなかった。中国への依存があまりに集中していたため、党の規律規則の変更が一夜にして利益の35〜40%を消し去った。
経営陣の入れ替わり、つまり3カ月で辞任したCEO、信用格下げ、度重なる利益警告は、市場が崩壊する中で同社に信頼できる立て直し策がなかったことを意味した。
レミー・コアントローが「中国の苦境は続く」と警告する一方で、競合のペルノ・リカールとLVMHは米国と欧州への多角化をより速く進め、レミー・コアントローは単一の政治リスクに過度にさらされたままになった。
教訓
企業の成長が、ある慣行、すなわち贈答、賄賂、規制回避に対する政権の容認に依存しているとき、その成長は資産ではなく賃借権である。賃借権は一つの発表で取り消され得る。
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出典
- Rémy warns China will cause profits to plunge — The Spirits Business, April 2014 (profit forecast 35-40% plunge, Asia Pacific sales down 35%, net sales down 13.5%) thespiritsbusiness.com
- Global cognac sales plummet 10% as China bites — The Spirits Business, August 2014 (global cognac shipments down 10.2%, Far East exports down 20%) thespiritsbusiness.com
- Rémy Martin warns of continued China woes — The Spirits Business, January 2014 (Rémy Martin organic sales down 18.3%, Q3 down 32%, group sales down 9.4%) thespiritsbusiness.com