何が起きたか
主な株主が農林中央金庫と三井物産であるJA三井リースは、テキサス州に登記されたグループ会社カツミ・グローバルを通じて米国でファクタリングを行っていた。カツミは、ファースト・ブランズ・グループのファクタリング・プログラムにおける売掛金購入について、自社および他の投資家のために買主代理人兼サービサーとして行動していた。
ファースト・ブランズが2025年9月下旬に連邦破産法第11章を申請した時点で、カツミは約17.5億米ドルの未回収売掛金を有していた。また、破産裁判所では、分別管理された債権者口座向けの資金が届いていないことが審理された。ファースト・ブランズ自身の申請書類は後に、請求額の水増し、請求書の捏造、売掛金の複数回の譲渡について言及した。
2026年2月3日、JA三井リースはファースト・ブランズの売掛金について1505億円の貸倒引当金を計上した。これは11月の開示より1030億円多い額であり、通期予想を1157億円の純損失に下方修正した。財務の健全性を維持するため、同社は農林中央金庫と三井物産に資本支援を要請し、SMBC、三井住友信託、MUFG、みずほからの劣後シンジケートローンを手配した。農林中央金庫はすでに融資枠を拡大していた。
損失額
カツミが不正に二重譲渡されたファースト・ブランズの売掛金17.5億米ドルを保有していた後、JA三井リースは1505億円の引当金を計上し、資本支援を要請した。
なぜ起きたか
ファクタリングの帳簿は単一の供給元に集中しており、その請求書は複数回にわたって譲渡されていたことが判明した。分散した貿易流に見えたが、実態はカウンターパーティー・リスクであった。
売掛金の購入は、売主が現金を分別管理口座に入金することを前提としていた。入金がなければ、買主は無価値の請求書を保有することになった。
損失は構造をそのまま上へと伝播した。テキサスの子会社の与信取引が、日本の親会社の資本調達となった。
教訓
ファクタリングは貿易流の購入に見えるが、実態は誰かの請求書の購入である。売掛金が一度だけ存在し、現金が分別管理されていなければ、供給元の不正によって手数料収入が資本調達へと変わる。
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