何が起きたか
プロビジョンは2006年10月、ソフトウェア開発会社として福岡市早良区に設立された。その後EC事業に進出し、「西陣オレンジ」時計店、続いて「西陣オレンジストア」を運営して、時計、貴金属、家具、医療品を販売した。
この転換は定着しなかった。売上高は2016年度に約5億3000万円でピークに達したが、競争が激化し、同社が低利益率の商品分野に手を広げたため、その後数年にわたり減少した。
2024年度までに売上高は約1億5000万円まで落ち込んだ。新型コロナウイルス禍の融資の返済が負担をさらに重くし、資金繰りが逼迫する中、2026年7月2日、福岡地方裁判所は約2300万円の負債を抱えて破産手続開始の決定を出した。
何を犠牲にしたか
低利益率の小売業への転換は優位性をもたらさず、売上高は数年にわたり減少し、新型コロナウイルス禍の融資が返済期を迎えても現金がなく、2300万円の負債を抱えて破産に追い込まれた。
なぜ起きたか
ソフトウェアから小売業への転換により、同社は持続的な優位性のない低利益率のEC販売業者がひしめく分野に身を置くことになった。
売上高は5億3000万円のピークから1億5000万円へと着実に減少し、商品構成を広げても採算の取れる分野は生まれなかった。
新型コロナウイルス禍の支援融資が返済期を迎えたまさにその時に売上が崩れ、同社には返済に充てる現金がなかった。
教訓
競争の激しい市場への転換だけでは、苦境にある事業を立て直すことはできない。プロビジョンはソフトウェアを低利益率のECに置き換え、売上高の数年にわたる減少を見過ごし、新型コロナウイルス禍の融資が返済期を迎えた時に緩衝となるものが何もなかった。
その後
福岡地方裁判所は2026年7月2日、プロビジョンに対して約2300万円の負債を抱えて破産手続開始の決定を出した。西陣オレンジの店舗はすでに売上高の減少とともに縮小しており、ソフトウェア開発に代わるはずだったECの副業は、同社が勝ち抜けなかった低利益率の戦いとして終わった。
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